移し替えの手順

紙の台帳・伝票は写真からデータにできる?撮る前に決めることと、紙の原本の扱い

手書きのノート・伝票・名簿を、スマホの写真から台帳のデータにするときに、撮る前に決めること、写した後の確かめ方、撮った後の紙を捨ててよいか(電子帳簿保存法のスキャナ保存)を、国税庁の資料で確かめてまとめました。

最終確認日

この記事の要点

  • 紙をデータにするやり方は、手で打ち込む・スキャナで字を読み取る・スマホで撮って AI に表にさせる、の3つです。どれでも読み違いは起きるので、確かめ方を先に決めます。
  • 撮る前に、移す紙・列・撮り方・確かめ方・写真の送り先を決めます。写した後は、行の数と合計を紙と比べます。
  • 請求書・領収書などの取引の書類は、電子帳簿保存法のスキャナ保存のルールを満たして保存した場合に限り、紙を廃棄できます。ふつうの写真は紙の代わりになりません。

紙の台帳をデータにする3つのやり方

手書きの顧客の名簿、工事や点検の記録のノート、月末にまとめる伝票の束。こうした紙の台帳をデータにするやり方は、大きく分けて3つです。どのやり方でも、読み違いや打ち間違いは起きます。違いは、どこで間違いが起きやすいかと、それをどう見つけるかです。

紙をデータにするやり方の比べ方
やり方向いている紙気をつける所
手で打ち込む枚数も項目も少ない紙時間がかかり、打ち間違いが出る。2人で読み合わせると見つけやすい
スキャナで画像にして字を読み取る印字された帳票がたくさんある手書きの字や、罫線のずれた表では読み違いが増える。読んだ字が表の形にならないこともある
スマホで撮って AI に表にさせる手書きのノート・伝票・名簿読み違いはなくならない。読めなかった所を人が確かめる手順が要る

撮る前に決めること

  1. 移す紙を決める

    今も書き足している台帳と、見返すだけの古い綴りを分けます。古い綴りは紙のまま残し、今使う分から移すと、早く台帳を使い始められます。

  2. 列を決める

    紙の見出しをそのまま列にします。見出しの無いノートは、何を書いている欄か(日付・お客さま・金額など)を先に決めておきます。

  3. 撮り方をそろえる

    明るい所で、紙をまっすぐ上から撮ります。1つの表が1枚の写真に入るようにし、影・指・斜めを避けます。ページをまたぐ表は続けて撮ります。

  4. 確かめ方を決める

    紙の行の数と、金額などの合計をメモしておきます。紙に合計の欄があれば、それを使います。

  5. 写真の送り先を確かめる

    名簿や顧客の記録には個人情報が入ります。字を読むために写真をどこ(どの国の会社)に送るのか、学習に使われるのかを、使う前に確かめます。

写した後の確かめ方

行が抜けたり数字を読み違えたりすると、行の数や合計が紙と合わなくなります。まず行の数と合計を紙と比べ、合わなければ、どの行がずれているかを探します。ただし、名前や電話番号の読み違いは合計では見つかりません。よく使う列(お客さまの名前・電話番号など)は、紙と並べて目で確かめます。同じ紙を2回撮って同じ行が二重に入っていないかも見ます。

撮った後、紙は捨ててよいか

社内で使う名簿や記録の紙と、取引の書類とで扱いが違います。請求書・領収書・納品書・契約書など、税法で保存が必要な書類(国税関係書類)を紙の代わりに画像で保存するのは、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」という制度で、希望する人が使う制度です。国税庁の案内では、スマホで読み取ることもできますが、次のようなルールを満たす必要があります。

スキャナ保存の主なルール(契約書・請求書・領収書などの重要書類の場合)
ルール内容
入力の期間受け取ってから速やか(おおむね7営業日以内)か、業務の処理の期間(最長2か月以内)を過ぎた後に速やかに
解像度と色200dpi 相当以上で、赤・緑・青がそれぞれ256階調以上
タイムスタンプ入力の期間内に付ける(期間内に保存したことを確かめられる仕組みなら、代えられる)
訂正・削除の記録訂正・削除の事実と内容を確かめられるか、訂正・削除ができない仕組みを使う
帳簿とのつながり関連する帳簿の記録と、互いに確かめられるようにする
探せること取引の年月日・金額・取引先で探せる

国税庁の案内では、ルールを満たしてスキャナ保存すれば、読み取った後の紙の書類を廃棄できます。ルールを満たしていない写真は、紙の代わりになりません。

紙の中身を台帳のデータにすることと、紙の代わりに画像を保存することは別の話です。取引の書類の内容を台帳に写しても、その紙は、これまでどおり保存するか、スキャナ保存に対応したソフトで保存します。社内の名簿や記録の紙をいつまで残すかも、ほかの法令に保存の決まりが無いかを確かめて、会社で決めます。

よくある質問

崩れた手書きの字でも読めますか?

読めない字はあります。台帳おひっこしでは、読めない・自信が無い所は空のままにして印を付け、候補のボタンを押すか、正しい字を書いて直します。あてずっぽうで埋めません。

Excel の台帳と紙の台帳が混ざっています。

先に Excel の台帳を取り込み、そのあと紙を撮ると、似た台帳があればそこに足されます。Excel にある行と同じ行がもう無いかも確かめます。

ノートが何十冊もあり、自分で撮る時間がありません。

無料の見本の依頼では、写真や PDF も受け付けます。台帳の一部を移した見本と照合の結果、お見積りをお送りし、まとめて移す導入支援(有料)をお選びいただけます。

台帳おひっこしでできること

台帳おひっこしでは、ホームの「紙を撮る」から伝票・ノート・名簿を撮ると(5枚まで続けて撮れます。PC なら写真や PDF を選びます)、AI が字を読んで表にし、似た台帳があればそこに足します。日付・金額の形、合計が紙と同じか、同じ行がもう無いかは決まった規則で確かめ、読めなかった所だけを選んでもらいます。1回に撮った分は、まとめて取り消せます。

写真は字を読むために米国の AI の会社(Anthropic)に送り、学習には使われない条件です。初めて撮るときに、管理者の方に1回だけ確かめます。フリーは月10枚まで、スモール(3人まで 月2,980円・税込)からは枚数の上限がありません。写真の読み取りは、スキャナ保存のための仕組みではありません。

出典

最終確認日

法令の個別の判断は、弁護士などの専門家にご確認ください。製品のサポートの情報は、各社の公式の発表でご確認ください。